台風は南半球には発生しない?

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台風11号は、首都圏直撃だったが、今回の進路は珍しいコース。例年の九州直撃コースが、今年はまだ無い。
以前、友人がインドネシアに行っている時に、現地とのチャットで、「そちらは台風の心配は無いの?」と聞いたら、「南半球には、台風は発生しない」との回答。
そうか南半球は台風は無いんだと、そう信じ込んでいた。これは正解と言えば正解だが・・・。
最近分かった(恥ずかしながら)ことだが、確かに台風は無い、しかし日本で言う台風のような熱帯低気圧は、ある。呼び名が違うだけである。

日本を含む北西太平洋・アジアでは台風(typhoon)と呼ばれているものが、アメリカなどの北中米ではハリケーン(hurricane)、その他の地域ではサイクロン(cyclone)と呼ばれる。
尚、サイクロンは低気圧を総称して使われ、熱帯性低気圧(トロピカル・サイクロン)と熱帯性外(温帯性)定気圧(エクストラトロピカル・サイクロン)に二分される。尚、熱帯性とは、熱帯地方で発生したという意味ではなく、その構造を示すもの。

台風は、北西太平洋(正確には北半球の東経100度〜東経180度)に発生するトロピカルサイクロンな訳である。

ハリケーンは、北部大西洋・北東太平洋(正確には北半球の西経180度以西)・南東太平洋(正確には南半球の東経160度以東)に位置するトロピカル・サイクロンのこと。

面白いことに、北東太平洋に位置するハリケーンが、東経180度を越えて台風の地域に入ってきた場合には、ハリケーンが台風と呼ばれることになる。

南半球には、台風は発生しないが、ハリケーンは発生する」と言ってくれれば、私も長い間、誤解をしなくてすんだのに・・・。