中学校卒業式

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今日は、次男の中学校卒業式。
朝からなごり雪が舞う中、時折、体育館に射し込む日差しがこんなにありがたく感じたことはありません。
校長が励ましの言葉の中で、「1学期は落ち着きがなかったけど、2学期以降は、体育祭や文化祭、合唱コンクールと行事をこなす度に協調性や本来の優しさが表れ友達想いで下級生のお手本になる素晴らしい学年になっていった・・・」と褒めてくれます。

実は、次男の学年は一時荒れていたことがありました。
次男が2年生の時に「なんで、学校の先生は、悪いことを見て見ぬふりをするのか」と私に訴えたことがあります。人一倍責任感と正義感が強い次男は、入学当初から先生にも一目置いていただき、学校側からも期待を寄せられ、一時はその期待に応えようと彼なりに努力したようですが思うように行かなく、次第にプレッシャーに耐えきれず性格が少し荒んでいきました。
このころ、私が飲んでいる酒を少し欲しがったり、夜遊びに出かけたりと、多少悪いことも興味本位でするようになりました。
どうもこのころ万引きが流行っていたらしく、「○○のお店は監視が甘くてパクリやすい」なんてことを平気で言います。「自分はやってないけど」と前置きが入りますが、誰がやってるとも口にはしません。
優等生でいることに疲れた彼は、学校に反発する子どもたちと一緒にいることに安堵感を覚えたのでしょう。
この頃でしたか、一年生の時に担任だった先生に「あなたの中の天使は何処へ行ったの」と言われたと、彼が言いました。

3年になって、少しずつ変化が現れました。
新しく赴任してきた校長のことを「校長は悪いことは悪いと言ってしかる」と評価します。
そして同じく新しく赴任してきた3年の担任が、たまたま彼がキャプテンをしているバスケットボールの顧問でもあり、毎週のように他校へ引率して練習試合に連れて行ってくれます。本気になって厳しい指導をやってくれます。
次第に彼の中で学校や先生方に対しての信頼感が戻りつつあるのを感じました。

次男が答辞の中で言いいます。
「体育祭や文化祭の練習で朝早くから夜遅くまでみんなで一つの目標に向かって頑張ったことで、クラスみんなが素晴らしい友達になった」
「今日が後藤寺中学校で学べる最後の日になってしまった、みんなそれぞれ別の道を歩み会えなくなることがとても寂しい」とも
中学校生活で最後の1年は、ほんとに充実していたようです。

校長と話をする機会があり、その時に言われたのは、
「子どもたちに経験させてやりたいのは、共に一つの目標に向かって一生懸命頑張った後の達成感です」
正に校長の思いが、教師や子どもたちに伝わったようです。

現在の1年生が同じように落ち着きがありませんが、学校の取り組みが必ず成果として実を結ぶでしょう。そしてこの学校の卒業生であることに誇りを持ってくれるようになるでしょう。
私の息子の学年がそうであったように・・・

残念なことに、今の1年生が落ち着きがない評判を聞きつけた我が小学校の保護者が、この中学校への進学に不安を訴えます。
私は、「どんな環境に置かれても自分で判断し、自分の目標に向かって道を外さない子どもに育っているはずだから心配することはない」「少々荒れてると言っても一過性のものだし、将来大人になったときにどんな環境に遭遇しても乗り越えるだけの力をつけてやろうとすれば、温室で育てるより逆に良い経験にもなるし自信にもつながるから」と説得します。
でも結果として、私学へ進学する子どもたちが多いのは事実です。

校長が言いました、「進学したくなる魅力ある学校作りを目指します」。

校長始め、先生方、子どもが良い指導者に巡り合えましたことを感謝いたします。

今日の卒業式の締めくくりは、やっぱりありました、「旅立つ日に」の合唱。
この曲を作詞された影森中学校の校長先生と我が校の校長をダブらせながら私もつい一緒に口ずさんでいました。
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