「高杉晋作と奇兵隊」田川公演のお知らせ

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takasugishinsaku01.jpg 劇団はぐるま座の「高杉晋作と騎兵隊」を田川で上映したいとの話を頂いたのは3月上旬であった。幕末に活躍した革命家である史実については知っていたが、教科書に出てくるの数行程度の知識である。それが劇団員のスライドを使った説明を聞いたとたん、観感興起、日本の近代化へ寄与した高杉の生き様に感動した。

 時代を見通す深い洞察力と信念を貫き通す強い意志を持って、民衆を動かした。

 私は、永きに渡り小学校のPTA会長を務めてきたが、現在の田川地区の子どもを取り巻く環境は決して恵まれていない事を知る。最近もある郡内の中学校での卒業式の模様が全国ニュースで伝わり、家庭・学校・地域の教育力が低下していることを露見してしまった。決して一中学校の問題ではないと取らえるべきであろう。

 経済格差が学力格差をも生む。

 全国でも学力平均の低い福岡県の数値は、筑豊が下げている。筑豊の中でも特に田川が低い。これは、見事に地域別経済力の指数と一致しているのだ。
 それは、事実であるが、諦めていいのだろうか。

“親が学力が低いから子どもも低い”“親が貧乏だから子どもも低サラリーの仕事にしか就けない” そんなことは、有ってはならない。

 家庭に余裕がなくても、学校・地域がある。田川の再生には、郷土愛に燃え優れた人材の育成が必要なのだ。家貧孝子、貧しい地域だからこそ優れた人材を生む好機でもある。
 田川市教育委員会では、2005年より学力向上プランを掲げ、各学校で数値目標を挙げて取り組んでいる。学力面で全国平均を上回る実績を出す学校も出てきたが、この学校では学校と保護者・地域の協力体制が強固で目指すベクトルが見事に一致している。

 子どもの未来は、田川の未来でもある。今こそ子どもの教育に行政、住民共に協力して取り組むべきだ。

 高杉晋作が師“吉田松陰”から教えを受けた「草奔崛起(そうもうくっき)=野にある無名の人々こそが歴史を作る」の精神は、田川の子ども達にも是非伝えたい。

 「出でよ高杉、集え無名の民よ。」

 私は、この劇が田川復興への一起爆剤にならんことを期待する。

「高杉晋作と奇兵隊」田川公演実行委員長 木村知弘

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